びびぱん in 葡萄牙国 2005 〜 びびぱん はじめての里帰り 〜
 
8/13(sat)[1]
 

■ 8/13(sat):3日目[1] リジュボア

 

● リジュボア2度目の朝

3日目の朝、この日も7時に起床。
ホテルで朝食を摂り、さっさと出かけました。
朝方は日射しも強くなく、涼しくて気持ちが良いです。

この日は、午前中、ベレン地区 Belém を観光、午後はまたぶらぶらと街歩きの予定。
先ずはびびぱん、アヴェニーダ駅 Avenida の自動券売機で、昨日買った7 colinusに1日分をチャージしました(3.00EUR=426円)。
そのままメトロに乗って1駅、レスタウラドーレス駅 Restauradores へ。

ベレンへは、フィゲイラ広場 Praça da Figueira 発のチンチン電車15番に乗って25分、とガイドブックに書いてあったので、フィゲイラ広場へ。
びびぱん、この辺りは昨日も歩き回ったおかげで、地理もアタマに入っています。

フィゲイラ広場に着いて、チンチン電車15番の乗り場を探していると、ちょうど2両編成の近代的な車両がやって来ました。
昨日、クラシカルな車両に乗ったので、今日は2両編成のハイテク車両の方に乗りたいと思っていました。
ちょうど良かった♪ (同じ架線に2種類の車両が走っています。)
早速ドアをあけるボタンを押して、乗り込みます。
車両の中にカードの読み取り機が設置されており、もちろん7 colinusも使えます。

 
(左)ホテルの前で出会ったアヴェニーダ犬に朝の挨拶 (右)2両編成のドイツ製ハイテクチンチン電車

ハイテク車両はコメルシオ広場 Praça da Comercio の前を抜けて、海…じゃなかった、テージョ川 Rio Tejo 沿いを走ります。
いやあ、快適ですなあ。
昨日乗ったクラシカルな車両と違い、揺れないし急発進・急停車もなし、なによりエアコンが付いているので涼しい〜。
それに2両編成という広い車内にもかかわらず、乗客は数組。
ポルトガル人、朝は弱いのか?(びびんばと一緒だ。)

カスカイスへと向かう列車の始点であるCP(ポルトガル国鉄)のカイス・ド・ソドレ駅 Estação de Cais do Sodré を通過すると、辺りは近代的なビルが建ち並ぶオフィス街のような一角に。
歴史的な街区から少し離れると、いくら悠久の都市リジュボアとはいえ、近代国家の首都であることを思い出させます(ただし土曜日だったからか、人通 りは全くなし)。

びびぱんを乗せたドイツ製のチンチン電車は、4月25日橋 Ponte 25 de Abril の下をくぐり抜け、しばらく走ると、「Belém」という文字が車内の案内表示に出ました。
「ベレンや、着いた着いた。」と降車したびびぱん。
しかしそこは全く見覚えのない場所。
ベレンのランドマークであるジェロニモス修道院 Mosteiro dos Jerónimos も見当たりません。
「降りるとこ間違おたかな。」と言いながら道ぞいに歩くと、すぐに目の前にジェロニモス修道院の巨大な姿が見えて来ました。
どうやら1駅手前で降りてしまった模様。

教訓:ベレン地区に行く時は「Belém」の次の駅で降りましょう(笑)。

まっすぐ歩くと青いテントのパステラリアというよりは精肉店のような小汚い(?)店があり、それがかの有名な「パステイス・デ・ベレン Pastéis de Belém」であった…。
この店のポルトガル伝統菓子、パステイス・デ・ナタ Pasteis de Nata(ニホンでは「エッグタルト」として有名)がとにかく有名で、前回食べそこねたぱんだと、前回はその存在すら知らなかったびびんばにとって、ベレンに来た目的のひとつがこの店だったのでした。
パステイス・デ・ベレンには、ベレンの観光を一通り済ました後に寄ることにして、先ずは、発見のモニュメント Padrão dos Descobrimentos に向かいました。

● ベレン観光1:発見のモニュメント

発見のモニュメントは、エンリケ航海王子の没後500年を記念して、1960年に作られた高さ52mの大モニュメント。
蛇足ながら、大航海時代の先鞭を切ったとされるエンリケ航海王子、実は本人はすぐに船酔いする体質で、ほとんど海へは出ることがなかったそうです(笑)。
ジェロニモス修道院側からテージョ川の方へは、地下道を通って車道と線路の下を通 って行きましたが、巨大なモニュメントは道を渡る前から見えていました。
近付くにつれて、その巨大さは増すばかり。

発見のモニュメント内にはエレベーターがあり、てっぺんに登ることが出来ます。
開場は10時。
モニュメントの真下まで到着した時、時計は9時50分頃でした。

 
(左)モニュメントの入口は開場前 (右)1541年に「発見」された極東の国


巨大なモニュメントを朝日が照らす

しばらくモニュメントの周りで写真を撮ったり売店でペットボトルの水を買ったりしながらうろうろしてると、いつの間にか開場。
早速入場しました(ひとり2.00EUR=284円)。
エレベーターでいちばん上まで登り、そこからさらに階段で数フロア分登ると、ちっこいテナントビルの屋上のような場所に出て来ました。
どうやらここがモニュメントのてっぺんのようです。
何だかしょぼい屋上でしたが、高いところからの景色はなかなかのものでした。

 
(左)先っちょにいるエンリケ航海王子の頭頂部 (右)モニュメントのてっぺんから見たベレンの塔

 
(左)モニュメントのてっぺんから見たジェロニモス修道院 (右)モニュメント前の世界地図を見おろす

少しづつ屋上も混んで来たので(狭いので数組登ればいっぱいいっぱい)、引き上げることにしました。
B1階に展示室とトイレ(ポルトガル語では「Casa de Banho」でした)があり、発見のモニュメントやベレン地区の歴史を解説した(多分)ビデオが上映されていました。

● びびんばのひそかな野望

ところで私びびんば、発見のモニュメントを再訪したら、ぜひやってみたいことがありました。
前回発見のモニュメントに来た時、モニュメントの下から、モニュメントの一部と化した(つもりの)写 真を撮ったのですが(2004年の旅行記参照)、「いつもこころに EUROPA」というサイトのおふたりは、モニュメントによじ登って同様の写 真を撮っておられたのです。
それを見た時、シンパシーを感じると同時に、今度は自分もモニュメントによじ登ってやる!と思ったのでした。

さて、モニュメントの出入口を出たびびんば、「ちょっくらひと仕事済ませてくらあ。」とデジカメをぱんだに渡し、モニュメントの向かって左側に回り込みました。
事前の計算(というか妄想)では、ここからモニュメントの像に登れるはずでした。

??? …柵がありますよ?

そう、意外にも(!?)、そこから先は立入禁止になっていたのです。
あのおふたりはこの柵を越えて入ったのかな?、それともまだこの柵がなかったのか知ら?、と思いながら躊躇するびびんば。
周りには観光客がたくさんいるし、何より、モニュメントの周りを警官、いわゆるポリシアが2人1組で周っているではありませんか!
一旦は諦め、モニュメントを後にしようとしたのですが、思い直し、モニュメントの出入口付近を挙動不審に行ったり来たりするびびんば。
このまま帰るわけには行かん、何のためにポルトガルに来たというのだ!(注:決しておもしろ写 真を撮りに来たわけではありません。)
警官が反対側に周るのを見計らい、意を決して、柵を乗り越えるびびんば。
「今だ、撮ってくれ!」
びびんばの思いが通じたのか、下で待ちくたびれて飽き飽きしていたぱんだもデジカメを構え、数枚撮ってくれました。
さあこんなところに長居は無用、撤収だ!
と、先ほど越えた柵を今度は反対側から飛び越えるびびんば。
しかし焦っていたのか、さして長くもない足が柵に絡まり、そのまま石の床にもんどりうって、思わず回転レシーブを決めてしまいました。
ちなみにその一部始終は、知らないイタリア人の(多分)男の子に目撃されていました。
そそくさとモニュメント出入口の階段を降り、逃げるようにモニュメントから立ち去るびびぱん…。

 
(左)B1展示室にあった意味不明の写真 (右)念願のモニュメントの一部と化すびびんば氏(この後負傷)

● ベレン観光2:ベレンの塔

さて、続いて、かの司馬遼太郎が「テージョ川の公女」と呼び、ジェロニモス修道院とともにユネスコ世界遺産に登録されているベレンの塔 Torre de Belém に向かいました。
が、先ほど東洋の魔女の真似事をした際に股関節をひねったらしく、脂汗をかき、足を引きずりながら歩くはめに。
あんなに近く見えたベレンの塔まで遠いこと遠いこと。
ほうほうの体でベレンの塔に到着し、少し座って休憩することに。
日射しは強くなって来ましたが、ひんやりとした潮風のおかげで座ってると落ち着きます。
しばらくして股関節の痛みもすっかりおさまったので、改めてベレンの塔に入場しました(ひとり3.00EUR=426円)。

 
(左)テージョ川の公女 (右)要塞だった名残り(?)で遊ぶドイツ人(多分)兄弟

 
(左)この下が水牢になっていました(わたわたぱんだ) (右) 要塞らしい堅牢なつくり

ベレンの塔は16世紀、灯台、要塞、そして水牢として作られたものだそうです。
いちばん上に行くには細い階段をぐるぐるぐるぐる登らないといけないのですが、降りる人とすれ違うことができないので、お互い行ったり来たりでなかなかでした。
ようやくてっぺんに登ることが出来るとさすが、なかなかの眺めでした。
登るのと同様、降りるのにもすごい時間がかかりましたが。
土曜日なので近場のヨーロッパの国の観光客が多かったように思います。
関空からリジュボアまでずっと同じ飛行機だった(珍しいことに!)夫婦ともここでまた会いました。

 
(左)大西洋を横断したという複葉機のレプリカ (右)昨日Carl Coxが来てたみたいですね(歩道橋のポスター)

国鉄の線路と車道を歩道橋を使って渡り、ジェロニモス修道院まで歩いて戻りました。
結構遠かったです。
ベレンのこのあたりは、例えるなら神戸に非常に近い感です。
海辺で(って川やけど)、倉庫街で、ヨットハーバーがあって、観光客が集まって…。
ヒップなクラブやカフェも多そう。

● ベレン観光3:ジェロニモス修道院

ジェロニモス修道院が見えて来たところで、前の公園(インぺリオ広場というらしい)で記念撮影。
今回は2人旅なので、2人一緒にカメラに写ろうと思えば、人に頼むか自分で撮るしかないと思っていたのですが、ここでぱんだが画期的な発明を!

「…セルフタイマー使ったらいいやん。」

…あとは、物乞いのおじさんに「コンニチハ。」ってあいさつされたことくらいかな、ここでのおもしろエピソードは。
でも不思議なのは、吾々びびぱんをどうやってニホン人だと判断したのだろう。
そんな疑問がフト浮かぶ瞬間が、この先も何回かありました。
中国人(シネーシュ)に間違われることも多いのに…。

さて、先ほどのベレンの塔とセットで世界遺産に登録されているジェロニモス修道院ですが、実は前回ツアーで訪れた時、かなりゆっくりと時間をかけて見て回りました。
熟年〜お年寄りの多いツアーだったので、モニュメントや塔に入場しなかったのも、今となっては納得です。
なので、今回はジェロニモス修道院はパスしてもいいかなあとも思ってたのですが、まあせっかく目の前まで来たので、と軽い気持ちで入場することに。
が、ビリェッテリアには驚愕の入場料が!

何と4.50EUR也!

げげ〜っ、最新のガイドブックでも3.00EURって書いてるのに〜。
どんな値上げやねん!
まあニホン円で639円なのでそう考えると高くないかも知れませんが、ポルトガルの他の観光施設と比べるとちょっとボリ過ぎなんちゃうん〜、とついつい思ってしまいます。
て言うかニホンが何でも高すぎるんですよね、きっと…。

ふたりで9.00EUR払い、ジェロニモス修道院の回廊へ入場しました。

 
(左)この旅初のセルフタイマー写真 (右)ジェロニモス修道院のサンタ・マリア教会

 
(左)ふたりで9EURも取られた回廊を見学 (右)ジェロニモス修道院の全景

ささーっと1階2階と1周ずつして、セルフタイマーで写真を撮ったり、フランス人(多分)カップルに写 真を撮ってくれーと頼まれたりしながら、あっさりと退場。
丁度、サンタ・マリア教会で結婚式が行なわれるところだったらしく、ウェディングドレスの花嫁がリムジンから降りて、教会に入って行くところが見えました。
びびんば、10年近く前にラスベガスで見て以来、リムジンを見ました。
ぱんだは思わずリムジンをバックに記念撮影。

そんなことをしてる間に時計はもう13時、お腹も空きました。
改めて、パステイス・デ・ベレンへと向かいます。

 
 

(びびんば 2005-09-08)