びびぱん in 葡萄牙国 2005 〜 びびぱん はじめての里帰り 〜
 
8/15(mon)[1]
 

■ 8/15(mon):5日目[1] ポルト

 

● 早朝(←注:ポルトガル人の感覚)ポルト観光 (1)

7時30分、体中の筋肉痛の痛みとともに目覚めた、ホテル・パリスでの初めての朝。
さすがに明け方は涼しかったですね。
昨日の、坂道の多いポルトの街歩きがこたえたらしいびびんば、31歳の夏であった。

ホテルの朝食は8時からで、コンチネンタル・ブレックファーストでした。
ホテル・リジュボア・プラザはアメリカン・ブレックファーストだったので、この辺も値段の違いとして表れているようです。
びびぱん的には、暖かいスクランブルド・エッグとかベーコンも食べたいのでアメリカンの方が好きです。

ニホン出発前、事前にホテル・パリスのサイト (http://www.ghparis.pt/) を見ていると、中々ステキなクラシカルな食堂と中庭の写真があり、ここでの朝食を楽しみにしていたのですが、食堂は良い雰囲気だったものの、残念ながら庭は手入れが行き届いておらず、ちょっと汚かったです。
食堂も、よく見るとファンのついた虫よけの蛍光灯(あれ何と言うのだろうか?)が置いてあったりしましたが…。

本日は、先ず「i」に行ってポルトの地図をもらって、そのあと、工事中のドン・ルイス1世橋の下側を歩いて渡って、ポルトワイン蔵の並んでいるヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア地区に行く予定。
朝食を済ませて部屋に戻ると9時、早速出かけました。

 
(左)ポルトの朝(ホテルの部屋から) (右)朝のリベルダーデ広場

 
(左)クレリゴスのうさぎ屋 (右)パステラリアに並ぶ南蛮菓子

昨日、ジョアン1世広場の「i」に行ったところ、すでに16時30分を回っていたので閉まっており、街の地図をゲット出来なかったのでした。
基本的に、普段も旅先でもついつい歩きまくるびびぱんにとって、街歩きの地図は必需品なのです。
ガイドブックを見ても、ポルトについては地図も最新情報もいまいち頼りないので、ガイドブックの頼りない地図を頼りに、本日はボルサ宮近くの「i」を目差しました。

ポルトの街を歩いて感じたのは、中華系の店が多いこと。
びびぱんもポルトガル滞在中は幾度となく「シネーシュ?(中国人?)」とたずねられましたが、つい最近までマカオを植民地にしていたためか、ポルトガルに中華系のひとが多いことは知っていました。
しかし リジュボアの街では、中華系の店はほとんど見かけることがありませんでした。
ところがポルトでは、中華系の衣料店や雑貨屋などが目立ちます。
特にこの日はよく目立っていました。
そこで気付いたのは、本日8月15日は、ニホンでは「終戦記念日」ですが、ポルトガルでは「聖母被昇天祭」という祝日だってこと(ポルトガルだけではなくてヨーロッパのほとんどの国がそうみたい)。
もともと8月のヴァカンス・シーズンで営業している店が少ないのに、祝日とあっては、もう、ほとんどのポルトガル人は働いてませんよ。
そんな中、サイボーグのように働き詰める中華系の方々の店だけが営業しているので、街の中でも目立って見えたのでしょう。

● 早朝ポルト観光 (2) サン・ベント駅

ボルサ宮近くの「i」に行く途中、昨日列車を降りたサン・ベント駅の前を通 りました。
昨日は落ち着いて見学できなかったので、改めて駅舎を見学。
昨年もちょっとだけ見る機会が与えられましたが、その時は駅のキオスクにポストカードを買いに行ったりしていて、きちんと見ませんでした。
写真すら撮らなかったもんなあ、昨年は。
サン・ベント駅の駅舎の壮大なアズレージョが超有名なことすら知らなかったし…。

今回は、入って左壁面から右壁面に向かって順番に写真を撮ってみましたが、それらのアズレージョにはポルトガルの歴史的な出来事である初代ポルトガル国王アフォンソ1世の戴冠や、セウタ攻略、それからミーニョ地方のぶどう畑の収穫などの農作業の様子や、当時の庶民の暮らしぶりなどが描かれています。
びびんばとしては、戦争のアズレージョよりも、庶民の仕事などが描かれたアズレージョの方が見ていて楽しく、興味を抱きました。

 
(左)サン・ベント駅 左壁面 (右)サン・ベント駅 正面 左側

 
(左)サン・ベント駅 正面中央 (右)サン・ベント駅 天井

 
(左)サン・ベント駅 正面右側 (右)サン・ベント駅 右壁面

サン・ベント駅を後にし、ボルサ宮近くの「i」に向います。
途中で「i」の標識があったのでそれに従って歩きましたが、歴史地区の古い風情のある路地の中をぐるぐる回るだけで「i」の標識に翻弄されて目的地にはいっこうに辿り着けず、気付けばカテドラルの前に来ていました。

● 早朝ポルト観光 (3) カテドラル

昨年はここでカモメの写真を撮ったなあ(注:「びびぱん。」homeの写 真(2005-10-17現在)がそれです)、などと思い出しながら、カテドラルの周りをうろうろして、写 真を撮ったりしながら観光気分を楽しみました。
カテドラルから見えるポルトの街の景色は、歴史地区のオレンジの屋根の中からクレリゴスの塔がにょきっとそびえ立っていて、いかにもポルト!といった感じです。
足元を見ると、倒壊寸前のような歴史地区の民家の姿が目に入ります。
遠くから見ると風情を感じる家でも、近くで見るとトタンで補修していたりと、どの家も実はボロボロなだけなんですね。


ポルトの街でひときわ目立つクレリゴスの塔

 
(左)カテドラル (右)カテドラルから見たドウロ川

 
(左)ポルト犬 (右)かくれんぼしてるつもりらしい猫


歴史地区の風情ある(倒壊寸前の)民家

カテドラルの周りをうろうろしていると、サングラスをかけたツーリスト然とした白人女性が金を貸してくれと言い寄って来ました。
びびんばのほとんど約に立たない英語力では詳しい内容は理解できませんでしたが、丁重に無視。
カテドラルの奥の細道の階段を降りてみることにしました(この時点で「i」を探していたことはもうほとんどどうでもよくなっている)。

この辺りは旅行者もほとんどいなくて、家のベランダを掃除しているおばあちゃんだったり、玄関先に干された洗濯物だったりと、ポルトの人の生活感が感じられる道でした。
カテドラルの真下の壁には一面ムラサキのアサガオのような花が咲いていて、きれいでした。

この道、というか階段を降り切ると、ちょうど、今日渡るつもりだったドン・ルイス1世橋のたもとに出てきたので、そのまま橋を渡ってヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアに行ってみました。

 
(左)カテドラルからドン・ルイス1世橋に降りる道 (右)橋のたもとで見つけた超豪華面 子のハウス・パーティーのポスター

● まったり、ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア

昨日はレストラン街であるカイス・ダ・リベイラから工事中のドン・ルイス1世橋を眺めましたが、本日はその橋を渡ります。
ドン・ルイス1世橋は2重構造になっている橋で、工事中の現在は下段のみ渡ることが出来ます。
その歩道は片側しかなくて狭く、対抗者とすれ違うのも困難でした(でかいデイバック背負ってたし)。

 
(左)工事中のドン・ルイス1世橋の内部 (右)ドン・ルイス1世橋から見たドウロ川上流

橋を渡り切って、路上のガソリンスタンドで売られていた『ドラ○もん』のおもちゃなんかを横目に見ながらドウロ川に向って坂道を下って行くと…。

おお〜!!


ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアから見たカイス・ダ・リベイラとポルト歴史地区

昨年、初の渡ポの際に楽しみにしていた、某アニメ映画『魔女の○急便』の「海の見える街」のモデルとなったと言うポルトの街並!
今回2度目ですが、やっぱりいいもんですね。

(注:あくまで映画のモデルとなったのはこの街の全体的な雰囲気だけであって、街のディテールなんかはむしろスウェーデンのストックホルムなどがモデルなのだそうです。とは言え、ポルトガルのオレンジの屋根は、やはり「っぽい」ものであったというのがびびぱんの感想です。)

川沿いの芝生に腰を降ろし、しばらくゆっくりとこの景色を楽しみながら、ニホンの家族や友達にメールを送ったり、写 真を撮ったりしてまったりと過ごしました。

 
(左)この景色は何度見ても飽きない! (右)ポルトワイン・メーカーの広告用ラべーロ船

ポルトの街並の見える対岸の景色を堪能したびびぱん、川沿いにぶらぶら特に目的もなく歩いてみると、何度となくドウロ川クルーズの客の呼び込みにつかまりました。
昨年はクルーズ船に乗ってドウロ川の河口まで行き、大西洋を見ましたが、そのときはちっちゃいクルーズ船が1隻運行していただけで、だいたい観光客自体もまばらだった印象があるのですが、今年はさすがヨーロッパは夏休みの8月、昨夜晩飯を食ったカイス・ダ・リベイラもここヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアも、ほんとに観光客だらけでした。
見てると、フランスやスペインなどの同じEU圏内の国からクルマでやって来る家族連れも多いようでした。
クルーズ船もバカでかいのが何隻も出ていてびっくり。

ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアには来たものの、目的は対岸のポルトの街を眺めることぐらいで、クルーズ船には昨年乗ったし、実はポルト・ワインはあまりびびぱんの好みではないのでワイン蔵ツアーとポルト・ワイン試飲も今回はパス。
気も済んだので、ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアの「i」に寄って今度こそ街の地図を手に入れて、ポルトの市街に戻ることにしました。
ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアの「i」は、昨年見学したSANDEMANのワイン蔵の近くにありましたが、残念ながらヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアの地図だけでポルト市街の地図はない模様。
観光案内用のコンピュータがあったので、ポルト情報を調べるのではなく、なぜか「びびぱん。」をチェック。
案の定ニホン語は文字化けしていましたが、携帯からUPを続けていたblogがどのようにupされているかの確認はできました。

歩いて渡って来たドン・ルイス1世橋を、また歩いて戻りました。

 
(左)ポルトワイン・メーカーのフラッグが立ち並ぶ一角 (右)ワイン蔵裏手の路地

 
(左)「i」の観光案内用端末で「びびぱん。」を閲覧 (右)CALEMのポルトワイン蔵

● フニクリ・フニクラ

ドン・ルイス1世橋を渡り切ると、ポルトの古い街にはおよそ似つかわしくないハイテクな感じのガラス張りの物体が現れます。
これが昨年完成したという、フニクラール(ケーブルカー)ですな。
坂道を登らずに街まで戻れるということで、これは楽チン、早速乗ってみることにしました。

ビリェッタは…ああ、これもICカードなのね。
券売機に色々料金が書いてあるもののよく理解できず、ひとり1.30EUR(=約185円)払う。
フニクラにはびびぱんの他、家族連れの観光者が乗り込みました。
さすが最新型、スムースに上昇し、ドン・ルイス1世橋もみるみる遠ざかって行きました。

 
(左)ガラス張りのハイテク・フニクラール (右) フニクラから見たドン・ルイス1世橋

あっと言う間に到着。
同じくガラス張りのエレベーターで地上に上がります。
ぱんだは「フニクリ♪フニクラ♪」と、なぜか「オブラディ・オブラダ」のメロディで歌っていました…。

で、ここはどこ?

 
 

(びびんば 2005-10-17)